※この記事は、小学館 Suits womanに掲載していた記事です。サイト閉鎖に伴い、許可をいただき転載しています。
「どんな経緯でその職に就いたんだろう?」 「結婚・出産で生活は変わるの?」 「悩んだ時にみんなはどんな決断をしたんだろう?」 転職、起業、転居、結婚、離婚、出産など…、気になる“人生の転機”を様々な人に取材し、漫画でレポートする連載です。
連載第4回目は、中国上海の人材紹介会社で働くサリーさんにお話を伺いました。
日本から出て、海外で暮らしている方の理由は様々だと思いますが、彼女が異国で新生活を始めたきっかけは、悲しい出来事がきっかけでした。



親との死別という、ほとんどの人がいつかは経験する悲しい出来事。 「中国に渡ったからと言って、親の死の悲しみが消えるわけではなくて、3年経った今でも、親と同じ世代の人と話した時など、日常的に思い出すことは多いです」とサリーさんは語っていました。
彼女は中国に渡った当時の心境を「現実逃避だったのかもしれない」と言っていましたが、私個人の意見としては、つらい時に逃げることは大賛成です。
死別に限らず、本当につらい時に無理をしないで逃げることで新しい道が見えることがあると思うのです。
彼女の場合は、逃避旅行中に受けた面接がきっかけで、憧れだった中国での生活が始まりました。
親御さんの看病などつらい思い出があった日本を離れ、彼女の心を癒したのは中国に住む人々のおおらかさや“人をほうっておけないところ”だったそうです。
そして、毎日たくさんの人と話し、中国と日本をつなぐ仕事をしている彼女の声はとても明るかったです。
「中国は女性の定年が50歳なので、このままいつまで仕事を続けられるかという悩みはあるけれど、しばらくはこの仕事を続け、ゆくゆくはもっと日中の人々をつなぐ手助けをする仕事をしたい」と熱く語っていました。
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