※この記事は、小学館 Suits womanに掲載していた記事です。サイト閉鎖に伴い、許可をいただき転載しています。
※2020年当時の記事です。新型コロナについては、古い情報が含まれていることがあります。
なかなか終わりが見えないコロナ渦で、ソーシャルディスタンスもとりやすく、旅気分や非日常感も味わえるキャンプが大ブームですね。
我が家もとうとう先日、キャンプデビューを果たしました。
1歳半の子どもを連れて行く、初めてのキャンプは驚きと楽しさと困惑と忙しさと…、とにかくめまぐるしく過ぎました。
そのめまぐるしさの中で、テント設営、テント泊、たき火など、たくさんの“初めて”を子どもと一緒に経験しました。
そして、帰る車の中ではどんな形のテントを買うか?という話をするほど、すっかり魅了されてしまったのでした。
今回は、そんな新米キャンパーの私が先輩キャンパー達に聞いたお話を元に、子連れキャンプにまつわるアレコレをご紹介します。
子連れキャンプをしてみたいけれど、どんな感じなのかわからないという方にもおすすめです!
▷子連れキャンプのメリット
広々とした自然の中で過ごす時間は何よりも魅力的。
1.子どもにとって良い経験になる
家を建てる(テントを設営する)、ごはんを作って食べる、暗くなったら星空の下で眠る、という“シンプルな暮らしの縮図”を体験することが出来る。
テレビや動画、インターネットなど、簡単に手に入る情報や与えられる情報が多い普段の暮らしとは対照的に、不便なことを工夫してやってみたり、自分たちで遊びを考えたり、自ら考えて動く場面が多いのもキャンプの良いところ。
2.子どもも思いっきり発散出来る
室内でいる時間が増えた昨今、キャンプ場に降り立つと同時に水を得た魚のように、自然の中で思い切り動き回る子どもの姿を見て、大人たちも思わず笑顔に。
3.大人同士の時間が取れる
子どもが先に寝た後に、大人だけの語らいの時間ができる。
小さい子どもがいると、夜に大人だけで外にいる機会はめっきりなくなります。私自身、初キャンプで感動したのはこの時間でした。子どもは目の前のテントで寝ているので、何かあったらすぐに駆けつけられるし、それでいて自分の目の前には“たき火”という非日常がある。なんて素敵なの!?まさに、プライスレス!
4.大人もリフレッシュ出来る
テントを設営したり、ごはんの準備をしたり、子どもをトイレへ連れて行ったり、なんだかんだで忙しい子連れキャンプ。
そんな中、ふとした時に目に入る木々の緑やさわやかな風、きれいな空気の中で飲む淹れたてのコーヒー、満天の星空の下で静寂の中響く虫の声や木々のざわめき……。
子連れだと、“ゆったり何もしない時間を楽しむ”というキャンプはなかなか難しいかもしれませんが、多少バタバタしていても、自分自身を日常生活から離れた自然の中に置くことで、リフレッシュ気分を味わうことが出来ます。
5.夫婦仲が円滑に
コロナ渦で普段とは違う暮らしが続き、ストレスも溜まり、夫婦の関係がギスギスしてしまうことが増えたけれど、“キャンプに行く”という共通の目標であり趣味が出来たことで、夫婦仲が良くなったという話も耳にしました。
また、昨今のキャンプ人気もあり、キャンプ場は早めに予約をしておくという人がほとんど。
2週間後や1か月後というように、少し先の予定が決まっているということも、先の見えないコロナ渦においては、日々の暮らしにハリをもたらしてくれますよね。
▷子連れキャンプのデメリット
子連れに限らずですが、なぜキャンプ用品ってあんなに魅力的なのでしょう……。
1.初期投資が何かとかかる
大きめのファミリー用テント、人数分の寝袋、コッフェルやガスコンロ、キャンプ用のテーブル、イス…などなど、1から一式揃えようとするとかなりの出費に。
でも、車で行くキャンプなら、ある程度のものは家にあるものを持っていけますし、手ぶらで行けるほどレンタルが充実しているキャンプ場もあります。
問題は、キャンプ用品そのものが欲しくなってしまって、いろいろ買いすぎてしまう場合です。「これ、買ったけど全然使っていない」というような、余計な出費をしない為にも、初めからいろいろ買い込んでしまうより、最初はレンタルや友人の持ち物を参考にするなどして、徐々に買い足していくのがおすすめです。
2.キャンプ用品しまうところ問題
コンパクトに畳めるものが多いキャンプ用品ですが、一式揃えるとどうしてもかさばってしまいます。車を持っているファミリーは、クルマやガレージにしまっていることが多いようです。クルマを持っていない我が家は無印のコンテナに入れて、部屋の片隅とベランダに置いています。アウトドア用のイスは、部屋で普段も使用できるようなデザインのものを選びました。
3.子どもの荷物が多くなりがち
「オムツこれで足りるかな?」「服が汚れたり、濡れたりした時用に着替えは多めに持っていこう」「いつもの絵本とぬいぐるみとブランケットもあると安心かも」と、ついつい不安から荷物が多くなってしまいがちに…。自家用車で行く場合は、事前に荷物を詰んでみることが出来ますが、レンタカーの場合は少し大きめにするか、積み込める容量を調べておくと安心です。
4.慣れていないクルマに泣き続ける子ども
我が家はクルマを持っていないので、レンタカーを借りてキャンプへ行っています。
普段乗り馴れていない車にガッチリ体を固定されるチャイルドシート。寝てしまえば、何のことはないのですが、起きている時間は大泣きするかお菓子を食べているかの2択に……!
休憩を多めにとる、お気に入りの絵本や音楽、動画であやすなど、先輩キャンパーたちも苦戦している様子。はじめのうちは、移動時間の少ない近場のキャンプ場を選ぶのが良いかもしれません。
5.子どものお世話と作業の両立
キャンプに行く前の私の最大の不安、それは「家にいる時ですら、子どもがいると思うように作業が出来ないのに、キャンプ場でテントを建てたり出来るのだろうか?」ということでした。
実際に先輩キャンパー一家と初キャンプに行ってみると、作業中は誰かがまとめて子どもと遊んで、他の大人が作業するという感じで、ビックリするほどストレス無く作業出来ました。
もちろん、簡単な作業は子どもと一緒にすることで、子どものやる気がふくらみ、達成感も得られます。
子ども同士で遊ぶことも出来るので、子連れキャンプは2家族で行くのがおすすめです。
(コロナ渦でなければ、もちろん3家族以上でも楽しいと思います。現在はキャンプ場自体が「グループは2家族まで」と制限しているところもありますので、キャンプ場の規約をチェックしてみてくださいね)
なにごとも、メリットがあればデメリットもあります。
子連れキャンプ行ってみようかどうしようか、悩んでいる方は、まずは気軽なデイキャンプや手ぶらで参加出来るレンタルがセットになったキャンプなどから始めてはいかがでしょうか。
これから寒くなってくるので、バンガローやコテージに泊まるのも良いですね。
普段とは違う自然の中で、新鮮な空気を吸うだけでもすごくリフレッシュ出来ますよ。
後編の漫画は、我が家の初キャンプのお話を描きました。
行くまでは、子連れキャンプと言うものがどんな感じなのか想像出来ず、楽しみと不安が入り交じった気持ちでした。
キャンプ場や山や川での子どもの事故や遭難のニュースが頭をよぎり、夫とも事前にどんな事故が起こりやすいか話し合いました。
いざ、行ってみると、テントの設営や子どもお世話など、いろいろ大変なこともありましたが、それ以上に、日常生活を離れて自然の中で過ごす時間にすっかり魅せられてしまいました。
もともと私も夫も、大の旅好きで、旅行に行くのが楽しみで日々仕事を頑張って暮らしているようなところがありました。
そんな私たちなので、コロナ渦で、思うように旅が出来ない日々が続き、フラストレーションが溜まりに溜まり、それがキャンプと出会って一気に解放されたような感覚です。
もちろん、コロナウイルスの流行はまだ終わったわけではありません。キャンプ場でも、炊事場やトイレなど人が集まりやすいところは空いているタイミングを見計らったり、密にならない意識は忘れずに安全に楽しむようにしています。
子連れキャンプデビューで良い経験が出来たのも、先輩家族のお陰です。持ち物や段取りなど、たくさん今後の参考になりましたし、なによりも漫画にも描いた通り、お互い協力しあえることがありがたかったです。身近にキャンプをしている友人家族がいたら、まずは一緒に行ってみるのがおすすめです。
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