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執筆者の写真Midori Nissato

[Suits woman]無茶?意外といける?臨月で家を購入、産後1か月目に引っ越しをした話

※この記事は、小学館 Suits womanに掲載していた記事です。サイト閉鎖に伴い、許可をいただき転載しています。

※2020年3月の記事です。


結婚後、2人での生活が始まってしばらくすると、家を買うかどうするかの話が浮上しました。

当初は私も夫も、家を買うことに対してまだピンと来ておらず、「買わずに賃貸で過ごすっていう選択もあるし、今じゃなくていいかな」と思っていました。

そんなこんなで賃貸に住み続けて1年半くらいが経った、ある日曜日。渋谷を歩いていると、新築戸建のハウスメーカーのキャッチの人に「いい物件ありますよ」と声をかけられました。

いつものように通り過ぎようとしていたら、突如夫がお店に吸い込まれ、そのまま、あれよあれよと言う間に駅から遠くてジメっとした空き地に立っていました。

ハウスメーカーの若い男性の話にのってしまい、「良いと思うんだよね、この土地」と言う夫。

「えっ!何言ってるの……!?こんな空き地どうするの!?そもそも、家を買うなんて話してなかったじゃん……」ドン引きする私。

その空き地は結局買いませんでしたが、こうして我が家の家探しは、“突如空き地を買いそうになるところ”から始まりました。


新築or中古、戸建てorマンション?

持ち家=実家のイメージがある。


いきなり空き地を見に行った夫と、その後、真面目に家を買うことについて話し合いました。賃貸で家賃を払い続けるよりも、やはり購入した方が良いのでは?ということになりました。

次に議題にあがったのは、“家を買うならどういう家が良いのか”でした。

そこでわかったのは、自分が生まれ育った実家のスタイルがそれぞれのスタンダードになっているということでした。実家が戸建の夫は「やっぱり、持ち家と言ったら戸建なのでは?」と言い、実家がマンション(※引越しがものすごく多かったので戸建やアパートや寮もありますが、ほぼマンションでした)の私は、やはりマンションをイメージしていました。

お互いに戸建の良いイメージ、マンションの良いところなんかを話していても平行線のままだったので、とにかくたくさん見てみることにしました。

新築戸建から中古戸建、新築マンションから中古マンション……とにかくたくさん見に行きました。たくさん見に行って、熱心な営業さんからたくさんの知識を得て、結局なにが良いのかまた分からなくなってしまいました。


妊娠発覚後、子供の性別が分かり、豹変する夫

男の子だと思っていたら……。


「見て見て!この2億の家(※もちろん買えない金額)、家の中に滝があるの、すごくない?」と、ネットで家探しをするのが、もはやただの趣味のようになっていたある日、妊娠が発覚しました。

「子供は男の子な気がする」と、当時住んでいた家の裏にあった川の土手でキャッチボールをすることを夢みる夫。賑やかな下町だったので、道行く少年たちとすれ違っては「こんなふうになるんだね」と微笑ましく眺めていました。

が……、妊娠してしばらくして、お腹の子は女の子とわかりました。

すると、夫は「ダメだ!こんな駅前に男子高校生がたむろっている場所じゃ。女の子には危険すぎる!ほら、今だって、通り過ぎた女子高生のこと見て何か話してる!!(※私の目には、普通に男子高校生が集まって立ち話しているだけにしか見えない……)」と、生まれてくるお腹の子に対してスーパー過保護な父に豹変しました。

それをきっかけに、再び家を買うことを真剣に検討しはじめました。

これまでは、エリアに関しては「この街おもしろそう」とか「会社の○○さんがこの地域に住んでるから良さそう」とか漠然としたイメージで探していましたが、“かわいい一人娘が歩いていても安心な街”というポイントが最優先事項になりました。


とうとう物件購入!

条件も大事だけど、やっぱり直感も大事


いよいよ臨月という頃、ネットで良さそうな物件を見つけ、内見し、とうとう購入を決めました!中古マンションです。

主な決め手はこちら。

・治安の良さ

・古くなっても売ることが出来る良い立地

・日当り、風通しが良い

・修繕等の管理が行き届いている、管理組合がきちんとしている

・2階(1階は防犯面での不安と湿気の多さがあるので2階以上が良い&災害時に飛び降りて逃げられる高さ)

・個人所有の物件ではなく、リノベーションのモデルルームとして企業が持っていた部屋だった為、相場よりも安い価格で販売されていた

デメリットはこちら。

・目の前の道路が近い将来環状線になり、交通量が増える

・最寄りのスーパーが遠い

・マンションの入口に階段があるのでベビーカーや荷物を運ぶ時に不便

・古いマンションなので、設備的に古いところがある(大型の電気温水器など)

ネットや図面で見ていて、条件の合う物件はいくつかありましたが、やはり実際に足を運んでみて、部屋に入った瞬間に良い印象を受け、暮らしている姿が想像できる家を選びました。夫も私もすっかり気に入ってしまい、購入を決めた時は、他に引き合いが来ていないか?ローンの審査が降りるか?など、実際に購入できる時までドキドキして過ごしました。


家のローンを組むにあたって、家計の見直しもしました。収入に対しての支出、生活費のことや今後の子供の学費等についても話しました。

家は人生のなかでおそらく1番大きな買い物だと思いますが、そのぶん、俯瞰して自分と家族の人生について考える機会になりました。お金のことや生活全般のこと、未来のことなど、洗いざらい話し合うことで、“私たちは家族なんだ”と感じました。


購入できることが決まり、契約をした時、出産予定日まで1か月をきった臨月でした。

引越しのタイミングは産後1か月目まで伸ばして設定してもらいましたが、とは言え、引越し準備はしなければなりません。

後半の漫画では、ドタバタの引越し準備〜引越し当日のお話を描きました。




産前産後の普段とは違う状態の体のせいで思うように進まない荷造りと、24時間ひっきりなしに続く手探り状態の赤ちゃんのお世話。

重いものの移動や、高いところや狭いところにあるものの箱詰めなどは夫にお願いし、赤ちゃんが寝ているタイミング等に出来る範囲で少しずつ進めていきました。


当日を迎えるまで、不安でいっぱいでしたが、実際に大変だったのはほとんどが準備段階のことで、当日はあっと言う間に引越しが終わりました。

実は産後、軽い産後鬱だったのか、「自分は何も出来ない」と、漠然とした自信喪失感があったのですが、不安だった引越しを乗り越えたことで、自信喪失感は消え、気分が晴れやかになりました。


現在1歳になる子供と暮らしていて思うのは、今なら自分は自由に重い物を運んだりすることこそ出来るけれど、子供が自由に動き回るようになったので、むしろ当時よりも引越しは大変かもしれないということです。段ボールが大好きで、しまってあるものを取り出すことも大好きなのです……!

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